どんな実況アナでも最高の舞台をしゃべりたいと常日頃思っている。僕も、アナウンサーになりたての頃は強く思っていた。そして日本シリーズや、優勝の瞬間(ダイエー,鹿島アントラーズ,セルティックなど)、あるいは開幕ゲームなどをしゃべらせてもらう光栄にその後預ると、今度は自分の力ではいかんともしがたい「大記録」をしゃべりたいと願うようになる。(もちろん優勝の瞬間とかは今もしゃべりたいですが)
そのチャンスがついにきのう訪れた!
プロ野球においては、03年にダイエーの優勝を実況してからは、常々次の狙いはノーヒットノーランと言い続けてきた。3年前くらいか、斉藤和巳の1安打27人締めという珍しい試合を中継したことはあったが、やはり無安打とは全く違う。
そして、きのうの「ロッテ×日本ハム」戦。ダルビッシュが7回までノーヒット。多少スライダーのコントロールがままならぬ面もありはしたが、十分に達成する雰囲気は漂っていた。
しかし8回にロッテの先発小林宏之が交代すると、リリーフが打ち込まれ、8回の日本ハムの攻撃がかなり長くなった。しかも得点が3点入り、緊張感もやや薄れるなど、あきらかにノーヒットノーランが達成されにくい試合展開となってしまった。
ダルビッシュは、ベンチ前での長いキャッチボールの末、それまでとはちがうリズムに陥ったのか、(実際は本人はそうでないかもしれないが)あっさりサブローにヒットを打たれてしまう。ダルビッシュなら多少リズムが崩れてもやってのけるんじゃないかという淡い期待は見事に裏切られてしまった。
まさに嫌な予感的中だったが、もし達成しなくてもできれば9回までこの緊張感を味あわせてもらいたかったのが8回始まる前の僕の心境だった。
6回くらいまでの無安打は過去何度も実況したことがあるけど、さすがに7回を乗り越えると実況もそうとう意識はしてきた。よく言われる「ノーヒットノーランは過去何人」とか話し出すと記録が途切れるのであえて言わずに、一方で、最初からノーヒットという言葉を多用して「何気なく」使い続けるなど工夫?をしていたのだか全く効果はなかった。
とおもったら、放送席横のディレクターが、「ノーヒットノーランはいつ以来」だとかカンペにその回書いていた!全体のコンセンサスがまったくとれていなかったと反省・・・
次なるチャンスはいったいいつ訪れるだろうか。でも、家できのうの試合は録画していなかったので、少しほっとしたカトウギョウであった。