やはり神戸は2匹目のドジョウを狙うことはありませんでした。神戸カイオ・ジュニオール監督の遠藤封じに続く、小笠原封じは鹿島側の杞憂に終りました。
試合後カイオ・ジュニオール監督も話していましたが、「相手も読んでいるだろうし、裏を欠く意味でやらなかった」と。そりゃそうです。あれだけ新聞報道されていたら、奇策を(ブラジル人監督ではよくありますが)取る意味はないに等しい。
しかし鹿島オリヴェイラ監督も、「もしも」を考えて2日前の練習で準備をしていたのは、両監督の腹の探りあいという感じで面白かった。
さて、「鹿島×神戸」
試合自体は、鹿島のチーム・リーグ通算1000ゴールが岩政のヘッドで開始1分に決まり、前半は鹿島ペース。しかし神戸もペナリティエリアはしっかりと防ぎ、カウンター的な攻撃も時折見せるなど悪い戦いではなかった。
そのなかで、前半の終わりぐらいから、神戸は左サイドの田中を中盤に入れ、中盤を厚くして鹿島の勢いを止めようという流れに応じた采配を見せてきた。
さらに後半は、FWマルセウを投入して、システム自体を3バックから4バックに変えて、流れをつかむようになった。もちろん鹿島の連戦の疲れなどという見方もあるだろうが、後半30分くらいまでは神戸が高い位置でボールを奪い、セカンドボールを取れる戦いに変わった。
それでも鹿島は、前節の1-1の引き分けと違い、小笠原が中盤に戻ってきたことが大きかった。オリヴェイラ監督も語るように、「彼の経験は代えがたい」とペースが悪い中でも、守備で相手の攻撃の芽をつみ始め、逆にそこから自分たちのキープに持ち込むシーンも最後は多くなった。
後半だけに関して言えば、成熟したチームとして戦う鹿島とカイオ・ジュニオール監督采配をしっかり実行できた神戸の選手たちという、得点は入らなかったものの見ごたえのある試合となった。そして僕も、そのあたりを忠実に実況しようと集中していました。
このように後半は、前回ブログで書いたブラジルの知将対決の構図を、よりクローズアップしやすい展開となり、普段から電話で情報交換をしあっているという話や、カイオ・ジュニオール監督が横浜戦で大敗したあとオリヴェイラ監督から色々アドバイスをもらった話やらを時折交えつつ、試合終了後の2人の監督のすがすがしい握手まで中継を仕立て上げることができたのはよかったです。
ブラジルで3年前くらいから若き知将として知られ始めたカイオ・ジュニオール監督が、すでにブラジルでも日本でも名将となっているオリヴェイラ監督を慕い、目標としている姿が画面を通じでお届けできたら幸いです。